公的な介護保険で、
払ってもらえるのはどこまで
介護サービスの費用の多くは公的な介護保険から払われますが、自分で払う部分もあります。どこからが自分の負担になるのかを、国の制度に沿って整理しました。
- 自己負担は、65歳以上は所得に応じて1〜3割、40〜64歳は1割
- 1か月の自己負担には上限があり、一般的な世帯で44,400円
- 施設の食費と部屋代、上限を超えたサービスは対象外
1. 自己負担の割合(1〜3割)
| 負担の割合 | 目安(65歳以上・一人暮らしの場合) |
|---|---|
| 3割 | 合計所得金額220万円以上、かつ年金収入とその他の合計所得金額が340万円以上 |
| 2割 | 合計所得金額160万円以上、かつ年金収入とその他の合計所得金額が280万円以上 |
| 1割 | 上のどちらにも当たらない人 |
40〜64歳の人は、所得にかかわらず1割です。なお、2割負担になる人の範囲を広げるかどうかが国で話し合われています(2026年10月時点で未決定)。
2. 40〜64歳は、16の病気が原因のときだけ
40〜64歳の人が介護保険のサービスを使えるのは、がん(回復の見込みがないと医師が判断したもの)、初老期の認知症、脳血管疾患、パーキンソン病など、国が決めた16の病気(特定疾病)が原因で介護が必要になったときだけです。事故によるけがなどは対象になりません。
3. 1か月の自己負担の上限
1か月に払った自己負担が上限をこえると、こえた分があとで戻ってきます(高額介護サービス費)。
| 世帯の所得 | 1か月の上限 |
|---|---|
| 課税所得690万円以上 | 140,100円(世帯) |
| 課税所得380万円以上690万円未満 | 93,000円(世帯) |
| 住民税がかかる世帯で、課税所得380万円未満 | 44,400円(世帯) |
| 世帯の全員が住民税非課税 | 24,600円(世帯) |
この上限に、施設の食費・部屋代、福祉用具の購入費、住宅の改修費は含まれません。
4. 家で使えるサービスの1か月の上限
家で受ける介護サービスには、介護の度合いごとに1か月に使える上限(区分支給限度額)があります。上限をこえて使った分は、全額が自分の負担です。
| 介護の度合い | 1か月の上限(1単位10円で計算した目安) |
|---|---|
| 要支援1 | 約5万円 |
| 要支援2 | 約10.5万円 |
| 要介護1 | 約16.8万円 |
| 要介護2 | 約19.7万円 |
| 要介護3 | 約27.0万円 |
| 要介護4 | 約30.9万円 |
| 要介護5 | 約36.2万円 |
東京23区などは1単位の値段が10円より高く、上限の円の額も高くなります。
5. 施設の食費と部屋代は、対象外
特別養護老人ホームなどの施設の食費と部屋代は、介護保険の対象外で、全額が自分の負担です。国が決めた基準の額(2026年8月から)は、食費が1日1,545円、ユニット型個室の部屋代が1日2,066円です。30日で計算すると、食費と部屋代だけで月およそ10.8万円になります。
有料老人ホームの月額は、ホームごとに決まった料金です。介護保険の自己負担とは別に、家賃・食費・管理費がかかります。
くわしく:施設の食費と部屋代の表(2026年8月から)/負担限度額認定の条件/高額介護サービス費の上限/40〜64歳の介護保険と16の病気
出典:厚生労働省 社会保障審議会介護保険部会 資料(2025年12月・2026年9月)/厚生労働省「サービスにかかる利用料」/厚生労働省「特定疾病の選定基準の考え方」/目黒区「区分支給限度額」/厚生労働省 介護保険最新情報 Vol.1506
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